カサゴは、堤防や磯など身近な場所で狙うことができる、釣り人に非常に人気のある魚です。一年中釣れる魚として知られていますが、実は季節によって「釣りやすさ」や「釣れる場所」には明確な違いがあります。初心者の方でも、カサゴ釣れる時期のコツを押さえるだけで、釣果を大きく伸ばすことが可能です。
今回の記事では、カサゴ釣りをこれから始めたい方や、もっと安定して釣りたい方に向けて、最適なシーズンや時間帯、場所選びのポイントを詳しく解説します。美味しい高級魚としても知られるカサゴとの出会いを増やすために、ぜひ最後まで読み進めてみてください。季節ごとの行動パターンを知ることで、釣りの楽しみがさらに広がります。
カサゴ釣れる時期は一年中!季節ごとの特徴と狙い目

カサゴは「根魚(ロックフィッシュ)」の代表格であり、基本的に一年を通して同じ場所に居着く習性があります。そのため、特定の時期しか釣れないということはありませんが、水温の変化に伴って活発に餌を追う時期や、岸から釣りやすい場所に寄ってくる時期が存在します。まずは四季ごとのカサゴの動きを確認してみましょう。
冬から春は産卵期で浅場に寄ってくるベストシーズン
カサゴ釣りのハイシーズンとして真っ先に挙げられるのが、冬から春にかけての時期です。多くの魚が寒さで深場へ移動してしまい、堤防からの釣果が厳しくなる冬場において、カサゴは数少ない貴重なターゲットとなります。この時期のカサゴは、産卵(カサゴは卵ではなく稚魚を産む卵胎生です)のために水深の浅いエリアに移動してきます。
水温が下がる12月頃から活性が上がり始め、産卵を控えた大型の個体が接岸するため、初心者でも大物を狙いやすい時期と言えるでしょう。特に1月から3月にかけては、堤防の足元にあるテトラポッドの隙間や岩場などで、活発に餌を食べるカサゴの姿が見られます。この時期は「寒カサゴ」とも呼ばれ、身に脂が乗って非常に美味しくなるのも魅力の一つです。
ただし、冬の釣りは寒さとの戦いでもあります。カサゴ自体の活性は高いものの、釣り人側の体温維持が重要になるため、防寒対策を万全にして挑むようにしましょう。また、産卵期の個体は大切に扱う必要があります。お腹の膨らんだメスが釣れた場合は、資源保護のためにリリースを検討するのも、長く釣りを楽しむための大切なマナーです。
夏は深場や影になる涼しい場所を狙うのがコツ
夏場のカサゴ釣りは、冬とは少し異なるアプローチが必要です。カサゴは基本的に冷水を好む傾向があるため、水温が急上昇する真夏の昼間は、活発に動き回ることを避けるようになります。しかし、完全に釣れなくなるわけではありません。夏場は水温が安定している少し深い場所や、直射日光が当たらない「影」の部分に身を潜めています。
堤防であれば、橋脚の下や大きな岩の陰、あるいは水深のあるエリアの底付近を集中的に狙うのが効率的です。また、夏はプランクトンが増えて水の濁りが発生しやすいため、視覚よりも匂いでアピールできるエサ釣りが有利になる場面も多く見られます。日中の暑い時間を避け、早朝や夕方の涼しい時間帯に竿を出すことで、元気なカサゴに出会える確率が高まります。
さらに、夏はカサゴ以外の外道(狙い以外の魚)の活性も非常に高くなります。餌を落とす途中で他の魚に食べられてしまうこともあるため、重めのオモリを使って一気に底まで沈めるなどの工夫も有効です。夏の強い日差しを避けつつ、カサゴが涼んでいるポイントをピンポイントで攻略するのが、この時期の楽しみ方と言えるでしょう。
秋は数釣りが楽しめる安定したシーズン
秋は多くの魚にとっての適水温となるため、カサゴの活性も非常に安定します。夏の暑さが和らぎ、海水温が徐々に下がり始める9月から11月頃にかけては、カサゴが越冬や産卵に備えて積極的に餌を食べる「荒食い」のシーズンに突入します。サイズこそ冬の大物には及ばないことが多いですが、数釣りが楽しめるのが秋の特徴です。
この時期はカサゴの活動範囲も広がり、堤防の際だけでなく少し沖合の根(岩場)など、幅広いポイントで反応が得られます。初心者の方が初めてカサゴ釣りに挑戦する場合、気候も良く魚の反応も多い秋は非常におすすめの時期です。エサ釣りだけでなく、ワームを使用したルアーフィッシング(ガシリング)でも好反応が得られやすいでしょう。
秋の夕暮れ時は、昼間隠れていたカサゴが餌を探して岩陰から出てくるため、短時間で連続ヒットすることもあります。美味しいサイズが揃いやすく、釣りとしての面白さと食味の両方をバランスよく満喫できる季節です。家族連れでのファミリーフィッシングにも最適な時期と言えます。
カサゴの旬と釣期まとめ
| 季節 | 釣れやすさ | 特徴 |
|---|---|---|
| 春(3月〜5月) | ◎(非常に良い) | 産卵から回復し、浅場で活発に動く。 |
| 夏(6月〜8月) | △(やや難しい) | 深場や影に隠れる。夜釣りがおすすめ。 |
| 秋(9月〜11月) | ○(良い) | 水温が安定し、数釣りが楽しめる。 |
| 冬(12月〜2月) | ◎(非常に良い) | 産卵のため接岸する。大型が狙える。 |
カサゴが釣れやすい時間帯と天候の秘密

カサゴ釣りにおいて、時期と同じくらい重要なのが「時間帯」の選択です。カサゴは非常に警戒心が強く、日中は物陰に隠れていることが多い魚ですが、特定のタイミングで一気に活動的になります。効率よく釣果を上げるために、カサゴの生活リズムに合わせたスケジュールを組んでみましょう。
夜行性のカサゴは夜釣りが最も有利な理由
カサゴは基本的に夜行性の魚です。太陽が沈んで暗くなると、昼間は狭い岩の隙間に深く潜んでいたカサゴたちが、餌を探して外へと泳ぎ出します。そのため、夜の堤防や磯はカサゴ釣りの独壇場となります。夜釣りの最大のメリットは、魚の警戒心が薄れているため、足元の非常に浅い場所までカサゴが回遊してくることです。
昼間はどんなに頑張っても届かないような隙間の奥にいた大型の個体が、夜になるとオープンな場所で餌を待っていることがあります。このため、初心者でも比較的簡単にヒットさせることが可能です。また、夜は視界が制限されるため、魚側からも釣り人の姿が見えにくくなり、足元ギリギリを狙う釣りが成立しやすくなります。夜釣りの際は、ヘッドライトや夜光素材の仕掛けを用意しておくと良いでしょう。
ただし、夜間の釣りには危険も伴います。特にテトラポッドの上などは非常に滑りやすく転倒の恐れがあるため、無理な場所での釣りは避けてください。安全な堤防の岸壁際をゆっくり探り歩くだけでも、十分にカサゴを釣ることができます。ライフジャケットの着用を忘れずに、安全第一で夜の静かな釣りを楽しんでください。
日中に釣るなら「穴」と「日陰」がポイント
「仕事の関係で日中しか釣りができない」という方でも安心してください。カサゴは昼間でも、ポイントさえ絞れば十分に釣ることができます。日中の攻略キーワードは「暗がり」です。カサゴは明るい場所を嫌うため、テトラポッドの隙間(穴)の奥深くや、堤防が作り出す大きな影の下、あるいは海藻が生い茂っている場所などに潜んでいます。
特に「穴釣り」と呼ばれる釣法は、日中のカサゴ釣りの王道です。ブラクリと呼ばれる重りと針が一体化した仕掛けを、テトラの奥深い隙間に落とし込んでいきます。外から見ると何もいないように見える場所でも、仕掛けを落とした瞬間にガツンという大きなアタリが来ることがあります。これは、目の前に落ちてきた餌に対して、カサゴが反射的に口を使うためです。
日中の釣果を伸ばすコツは、一箇所で粘りすぎないことです。穴の中に魚がいれば、比較的すぐに反応があります。数分探ってアタリがなければ、次の穴へとどんどん移動していく「ラン&ガン」スタイルが効果的です。また、日差しが強い日ほど影が濃くなるため、影の境界線を丁寧に探ることで、潜んでいるカサゴを引き出すことができます。
潮の動きとマズメ時のチャンスを逃さない
カサゴに限らず、海釣りの全般において「潮の動き」は釣果を左右する大きな要因です。カサゴ釣りの場合、潮が激しく動いている時よりも、動き始めるタイミングや緩やかに流れている時が狙い目となります。特に「上げ三分・下げ七分」と呼ばれる、潮が動き出して活性が上がる時間帯は集中して狙いたいところです。
また、日の出前後の「朝マズメ」と、日没前後の「夕マズメ」は、魚の活性が最大に高まるゴールデンタイムです。この時間帯は昼行性の魚と夜行性の魚の入れ替わりが起こり、カサゴも餌を求めて積極的に動き回ります。薄暗い時間帯はカサゴの警戒心が適度に解け、かつ視覚的にも餌を認識しやすい状態であるため、非常に釣りやすくなります。
潮止まり(満潮や干潮の潮が動かない時間)は、カサゴも食い気が落ちてしまうことが多いです。しかし、そのタイミングで休憩を挟み、潮が動き出す瞬間に再び仕掛けを投入することで、爆釣のチャンスを掴むことができます。釣行前には必ずタイドグラフ(潮見表)を確認し、マズメ時と潮の動きが重なるタイミングを狙ってみてください。
カサゴは「居着き」の魚なので、一度釣れた場所には仲間が隠れていることが多いです。一度釣れた穴や壁際は、時間を置いて再度チェックしてみるのがおすすめです。
堤防や磯でカサゴを狙うためのポイント選び

カサゴは「根魚」と呼ばれる通り、海底に何らかの障害物がある場所を好みます。何もない砂地ではまず釣ることができません。カサゴ釣れる時期に釣果を出すためには、まず彼らが好む「家」を見つけることが最初の一歩です。ここでは、堤防や磯で特に狙うべき具体的なポイントを紹介します。
テトラポッドの隙間(穴釣り)の基本
カサゴ釣りにおいて最もポピュラーで、かつ釣果が期待できるのがテトラポッドの隙間を狙う「穴釣り」です。波消しブロックであるテトラポッドは、複雑な構造をしており、その内部はカサゴにとって天敵から身を守り、餌を待つのに最適な隠れ家となっています。テトラ同士が重なり合ってできた暗くて深い穴ほど、大型のカサゴが潜んでいる可能性が高くなります。
穴釣りの基本は、仕掛けを底までしっかりと落とすことです。途中で引っかかることも多いですが、そこで諦めずに少しずつ糸を送り込み、一番深い場所まで届けます。着底したら少し竿先を動かしてアピールし、5秒から10秒ほど待つという動作を繰り返します。アタリがあったら一気に巻き上げないと、カサゴが岩の隙間に潜り込んでしまい、糸が切れる原因になります。
ただし、テトラポッドでの釣りは危険も多いです。濡れている場所や藻が付着している場所は非常に滑りやすく、隙間に足を取られると大怪我に繋がります。必ず滑りにくい靴(スパイクシューズやフェルトシューズ)を履き、無理な体勢での釣りは控えましょう。初心者の方は、比較的平坦な場所にあるテトラから練習を始めるのが賢明です。
岸壁のキワや基礎の石組みは絶好の住処
テトラポッドに乗るのが怖い、あるいは足場の良い場所で釣りたいという方には、堤防の「岸壁際」を狙うのがおすすめです。堤防の壁面には貝や海藻が付着しており、それらを餌にする小魚やカニが集まります。カサゴもそのおこぼれを狙って、壁際ギリギリに張り付いていることが多いのです。時には水面からわずか数メートルの場所でもヒットすることがあります。
また、多くの堤防の根元(海底部分)には、構造を安定させるための「基礎石」が敷き詰められています。この石組みの間は、カサゴにとって最高のマンションのような場所です。岸壁から垂直に仕掛けを落とし、底をトントンと叩くように探っていくと、石の隙間に潜んでいたカサゴが飛び出してきます。これを「ヘチ釣り」や「際釣り」と呼びます。
このポイントのメリットは、非常に手軽であることです。高価なリールや長い竿は必要なく、安価なセット竿でも十分に楽しめます。カサゴは意外と足元にいるものです。「こんな近いところにいるの?」と驚くような場所が、実は一番のポイントだったりします。一箇所で粘らずに、堤防を歩きながら広範囲を探ってみてください。
ゴロタ場や磯場でのキャスティング攻略
堤防だけでなく、自然の岩場や「ゴロタ場(大きな石が転がっている海岸)」もカサゴの絶好のポイントです。こうした場所では、足元だけでなく少し沖合にある根を狙うために、仕掛けを軽く投げる「キャスティング」の釣りが効果的になります。堤防よりもプレッシャー(魚の警戒心)が低いため、驚くような大物に出会えるチャンスもあります。
磯場での釣りは、潮流がある場所と岩陰が組み合わさったポイントを狙います。潮通しの良い場所には新鮮な酸素と餌が運ばれてくるため、カサゴの活性も高くなります。ゴロタ場では、波打ち際から少し先の水深がある場所を狙います。根掛かり(針が岩に引っかかること)が多いのが難点ですが、オフセットフックなどの根掛かりしにくい針を使用することで、ストレスなく釣りを展開できます。
磯やゴロタ場は満潮時に足場がなくなる場所もあるため、潮位の変化には常に注意が必要です。また、波を被る可能性があるため、防水性の高いウェアやブーツを着用することをお勧めします。自然豊かなフィールドで、岩の間から真っ赤なカサゴを釣り上げる瞬間は、堤防釣りとはまた違った達成感を味わえるはずです。
初心者でも簡単!カサゴ釣りに最適な仕掛けとエサ

カサゴ釣りは、非常にシンプルな仕掛けで楽しめるのが大きな魅力です。難しい技術を習得するよりも、適切な道具選びとエサの選択が釣果への近道となります。ここでは、カサゴ釣れる時期に用意しておきたい、基本の仕掛けとおすすめのエサについて詳しくご紹介します。
胴突き仕掛けとブラクリの使い分け
カサゴ釣りの二大仕掛けといえば「胴突き(どうつき)仕掛け」と「ブラクリ」です。これらを状況に合わせて使い分けることが重要です。胴突き仕掛けは、一番下にオモリがあり、その上に2〜3本の針が付いているタイプです。底から少し浮いた位置に餌がくるため、広範囲にカサゴの存在をアピールしたい堤防の際釣りなどで非常に威力を発揮します。
一方、ブラクリはオモリと針がほぼ一体化した非常にコンパクトな仕掛けです。赤やオレンジなどの派手な色が塗られており、視覚的にも魚を誘います。最大の特徴は、根掛かりのしにくさと隙間への入り込みやすさです。テトラポッドの穴の奥深くまで仕掛けを送り込みたい時は、迷わずブラクリを選びましょう。転がりやすい形状をしているため、穴の奥の奥まで餌を届けることができます。
どちらの仕掛けも、予備は多めに持っておくのが鉄則です。カサゴ釣りは岩場を攻める釣りなので、どうしても根掛かりは避けられません。仕掛けを失うことを恐れてポイントを攻めきれないのが一番もったいないことです。数種類の重さのブラクリや予備の胴突き仕掛けを準備して、積極的に攻めの釣りを楽しみましょう。
カサゴが好む最強のエサ(サバ・イカ・アオイソメ)
カサゴは非常に食いしん坊な魚で、基本的には何でも食べますが、特におすすめのエサがいくつかあります。まずは「サバの切り身」です。サバは身がしっかりしており、針から外れにくいのが特徴です。また、皮のキラキラした光沢と強い匂いがカサゴに強烈にアピールします。自分でサバを釣って切り身にするのも良いですし、スーパーで買ったものを塩締めにして使うのも効果的です。
次に定番なのが「イカの短冊」です。イカは非常に丈夫で、一度針に刺せば何度も魚のアタリに耐えてくれます。白い色が海中で目立つため、暗い岩陰でもカサゴに見つけてもらいやすいというメリットがあります。食い込みを重視するなら「アオイソメ」などの虫エサも強力です。ウネウネとした動きがカサゴの本能を刺激し、渋い状況でも口を使わせてくれます。
状況に応じてこれらを使い分けるのがベストですが、初心者のうちは「サバ」か「イカ」の切り身を持っておけば間違いありません。これらは保存も効きやすく、扱いも簡単です。エサを付ける際は、針の先を少しだけ出すように刺すのがコツです。カサゴが餌を吸い込んだ時に、しっかりと針がかりするように意識してみましょう。
ワームを使ったルアーフィッシング(ガシリング)
エサの匂いや汚れが気になる方、あるいはもっとゲーム性の高い釣りをしたい方には、ソフトルアー(ワーム)を使った「ガシリング」がおすすめです。カサゴは関西地方などで「ガシラ」と呼ばれるため、このように呼ばれています。2インチ前後の小さなワームにジグヘッド(オモリ付きの針)を組み合わせるだけのシンプルなタックルで始められます。
ワームの色は、日中ならクリア系やナチュラル系、夜間や濁りがある時はオレンジやピンクなどのアピール系を選ぶのが基本です。カサゴは「落ちてくるもの」に非常に敏感なので、ワームを底まで落とし、少し跳ね上げさせてから再び沈める「リフト&フォール」のアクションが非常に効果的です。エサ釣りに負けないくらいの釣果が出ることも珍しくありません。
また、ワームの利点はエサを付け替える手間が省けることと、アクティブに移動しながら釣りができることです。カサゴだけでなく、メバルやソイなどの他の根魚も同時に狙えるため、ルアーフィッシングの入門としても最適です。最近では、エサに近い匂いや味が付いたワームも多く販売されており、初心者でも手軽にヒットを得られるようになっています。
カサゴ釣りの基本タックル例
・竿:1.5m〜2.4m程度の短めの万能竿やルアーロッド
・リール:1000番〜2500番程度の小型スピニングリール
・ライン:ナイロン2号〜3号、またはPE0.6号〜1号
・仕掛け:ブラクリ1号〜5号、または胴突き仕掛け
釣果を伸ばすためのコツとマナー

カサゴ釣れる時期にポイントへ向かったとしても、ちょっとしたコツを知っているかどうかで釣果には大きな差が出ます。また、カサゴは成長が非常に遅い魚であるため、釣りを楽しむ上でのマナーを守ることも大切です。これからもずっとカサゴ釣りを楽しみ続けるための、大切なポイントを確認しておきましょう。
根掛かりを恐れずにタイトに攻める技術
カサゴ釣りの宿命とも言えるのが「根掛かり」です。岩の隙間を狙うため、どうしても針が岩に引っかかってしまいます。しかし、根掛かりを恐れて岩から離れた場所ばかりを狙っていては、カサゴを釣ることはできません。カサゴは岩の「すぐそば」や「中」にいるからです。釣果を伸ばす最大のコツは、どれだけ勇気を持ってタイトに(ギリギリに)攻められるかです。
根掛かりを軽減するためには、オモリが底に着いた瞬間に少しだけ糸を張る「着底の意識」が重要です。オモリが横に倒れてしまうと、針が岩に引っかかりやすくなります。常に糸をピンと張らず、緩めずの状態を保つことで、アタリを察知しやすくなり、根掛かりも回避しやすくなります。もし引っかかってしまったら、無理に引っ張らずに竿先を軽く振ってみると、ポロッと外れることもあります。
また、予備の仕掛けを十分に用意しておくことで、心に余裕が生まれます。「一個なくなっても大丈夫」という安心感が、結果として大胆な攻めを可能にし、好釣果に繋がります。根掛かりはカサゴ釣りの一部だと割り切って、カサゴの潜んでいそうな隙間を果敢に攻めてみてください。そのスリルの先に、心地よい重み(アタリ)が待っています。
小さなカサゴはリリースして資源を守る
カサゴは非常に成長が遅い魚として知られています。例えば、20センチの大きさに育つまでに5年以上かかるとも言われています。一度その場所からいなくなってしまうと、再び大きな個体が増えるまでに長い年月が必要です。そのため、釣り人の間では「15センチ以下の小さなカサゴはリリースする」というルールが広く推奨されています。
特に針を深く飲み込んでいない場合は、優しく針を外して海に帰してあげましょう。もし針を飲み込んでしまって外すのが難しい場合は、無理に引き抜こうとせず、ハリス(針が付いた糸)を口元で切って逃がしてあげるのがベストです。魚の消化液で針はいずれ錆びて落ちることが多いため、無理に抜いて致命傷を与えるよりも生存率が高まります。
カサゴは非常に生命力が強い魚ですが、乾いた手で触ると火傷のような状態になり、弱ってしまいます。リリースする際は手を海水で冷やしてから触るか、フィッシュグリップなどの道具を使用するようにしましょう。皆が少しずつ意識を持つことで、数年後にはさらに大きなカサゴとして再会できるかもしれません。豊かな海を守ることも、釣り人の大切な役割です。
毒を持つ外道(ハオコゼなど)への注意
カサゴ釣りをしていると、カサゴによく似た別の魚が釣れることがあります。その中には、毒を持っていて非常に危険な魚も混ざっているため、注意が必要です。代表的なのが「ハオコゼ」です。ハオコゼはカサゴを小さくしたような見た目をしていますが、背びれなどに強い毒を持っており、刺されると激痛が走り、長時間腫れ上がることがあります。
特に初心者の方は、赤い魚が釣れるとすべてカサゴだと思い込んで触ってしまうことがありますが、知らない魚が釣れた時は決して素手で触らないようにしてください。他にも、ヒレのトゲが鋭い魚は多いです。針を外す際はメゴチバサミ(魚を挟む道具)を使用するのが最も安全です。もし刺されてしまった場合は、傷口を真水で洗い、患部を火傷しない程度の熱めのお湯(40〜45度)に浸すと、痛みの原因であるタンパク質毒が分解されやすくなります。
安全に釣りを楽しむためには、ターゲット以外の魚についても最低限の知識を持っておくことが大切です。図鑑で確認したり、周囲のベテラン釣り人に聞いたりして、安全な魚かどうかを判断しましょう。せっかくの楽しい釣行が怪我で台無しにならないよう、細心の注意を払って楽しんでください。
| 注意すべき似た魚 | 見分け方・特徴 | 対処法 |
|---|---|---|
| ハオコゼ | カサゴより小さく、背びれが大きく突き出ている。赤褐色。 | 毒あり。絶対に素手で触らず、フィッシュグリップを使う。 |
| オニオコゼ | 体がゴツゴツしており、岩のような見た目。 | 猛毒あり。非常に危険。トゲに触れないよう慎重に扱う。 |
| アナハゼ | 口が大きく、体色は緑や茶色が混ざる。口の中が青い。 | 毒はないが、歯が鋭いので注意。 |
まとめ:カサゴ釣れる時期をマスターして一年中釣りを楽しもう
カサゴは一年を通して釣ることができる素晴らしい魚ですが、今回解説したように、カサゴ釣れる時期や時間帯、そしてポイントの特性を理解することで、その釣果は格段にアップします。冬から春にかけての産卵期は大型を狙い、秋には数釣りを楽しみ、夏は涼しい夜釣りに挑戦するなど、季節ごとの楽しみ方を見つけてみてください。
また、穴釣りやヘチ釣りといったシンプルな釣法は、老若男女問わず誰でも手軽に始められるのが魅力です。高級魚としても名高いカサゴを自分で釣り上げ、その美味しさを味わう喜びは格別なものがあります。煮付けや唐揚げ、お刺身など、釣った後の楽しみも広がります。
最後に、カサゴは限りある資源です。小さな個体のリリースや環境への配慮を忘れずに、マナーを守って釣りを楽しみましょう。この記事を参考に、ぜひお近くの堤防や磯へ足を運んで、愛嬌のあるカサゴとの出会いを楽しんでください。きっと、カサゴ釣りの奥深さに魅了されるはずです。


