エギングで釣れる魚はイカだけじゃない!多彩なターゲットと楽しみ方を紹介

エギングで釣れる魚はイカだけじゃない!多彩なターゲットと楽しみ方を紹介
エギングで釣れる魚はイカだけじゃない!多彩なターゲットと楽しみ方を紹介
釣具・100均・レビュー

エギングは、エギ(餌木)と呼ばれるルアーを使ってイカを狙う非常に人気のある釣りです。
特にアオリイカをターゲットにするのが一般的ですが、実はエギングで釣れる魚やイカの種類は想像以上に多岐にわたります。
釣り場や季節、時間帯によって、思わぬ「ゲスト」が姿を見せてくれることもエギングの大きな魅力の一つです。

せっかく海に足を運ぶなら、本命のアオリイカだけでなく、その場所で釣れる可能性のある生き物について知っておきたいものです。
この記事では、エギングで狙えるさまざまなターゲットについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。
釣り方のコツや季節ごとの変化も網羅していますので、ぜひ次回の釣行の参考にしてください。

エギングの道具立ては非常に汎用性が高く、少し工夫するだけでターゲットの幅がぐっと広がります。
特定のイカだけにこだわらず、海の状況に合わせて柔軟に釣りを楽しむことで、釣果のチャンスを最大化できるでしょう。
それでは、エギングの世界で出会える魅力的なターゲットたちの詳細を見ていきましょう。

  1. エギングで釣れる魚の基本と主なイカの種類
    1. 最も人気のターゲット!アオリイカ
    2. 砂地や底を狙うと釣れるコウイカ
    3. 春から夏にかけての主役!ケンサキイカ
    4. 冬の寒さの中で楽しむヤリイカ
  2. エギングタックルで狙える美味しい外道(魚・タコ)たち
    1. 足元を狙えばヒットするカサゴ・メバル
    2. 砂地で不意に食いついてくるヒラメ・マゴチ
    3. 強烈な引きを楽しめる青物やシーバス
    4. エギを引きずるだけで釣れるマダコ
  3. 季節ごとに変わるエギングのターゲットと釣り方のコツ
    1. 春は大型のアオリイカと産卵期の魚を狙う
    2. 夏は夜釣りのケンサキイカと小型の回遊魚
    3. 秋は数釣りのアオリイカと活性の高いロックフィッシュ
    4. 冬は深場に潜むヤリイカと越冬する根魚
  4. エギング中に魚を狙うための装備とテクニック
    1. ルアー(ジグヘッド)を忍ばせておくのがポイント
    2. エギそのものに魚が食いついてくる理由
    3. 魚の気配を感じた時のエギのアクション
    4. 魚が釣れた場合の取り込みと注意点
  5. エギングをより楽しむための応用とマナー
    1. ターゲットに合わせたエギのサイズ選び
    2. 釣り場の状況を見て狙う魚を変える判断力
    3. 外道として釣れた魚のリリースと持ち帰りのルール
    4. 安全に楽しむためのライフジャケット着用
  6. エギングで釣れる魚を理解して釣果を最大化しよう

エギングで釣れる魚の基本と主なイカの種類

エギングという名称は、日本の伝統的な釣具である「餌木(えぎ)」に由来しています。
エギングで釣れる魚といえば、まず筆頭に上がるのはイカの仲間ですが、イカといってもいくつかの種類が存在します。
ここでは、エギングでメインとなるイカの種類とその特徴について詳しく解説していきます。

最も人気のターゲット!アオリイカ

エギングにおいて不動の人気を誇るのが、「イカの王様」とも称されるアオリイカです。
アオリイカは、日本近海のほぼ全域に生息しており、沿岸部の岩礁帯や藻場を好んで生活しています。
非常に視力が良く、好奇心旺盛な性格をしているため、エギの動きに敏感に反応するのが特徴です。

春には産卵のために接岸する大型の個体(親イカ)が狙え、キロオーバーと呼ばれる1キロを超える大物とのファイトが楽しめます。
一方、秋にはふ化したばかりの新イカが数多く生息しており、活発にエギを追うため初心者の方でも比較的釣りやすい時期です。
アオリイカは食味も抜群で、甘みが強く刺身や天ぷらなど、どのような料理でも美味しくいただけます。

アオリイカを釣るための基本は、エギを力強く跳ね上げる「シャクリ」という動作です。
このシャクリによってエギが逃げ惑うエビや小魚のように見え、アオリイカの捕食本能を刺激します。
フォール(エギが沈んでいく状態)中にアタリが出ることが多いため、沈んでいる間の糸の動きに集中することが釣果を伸ばすポイントです。

砂地や底を狙うと釣れるコウイカ

アオリイカと並んで、エギングのターゲットとして馴染み深いのがコウイカです。
コウイカはその名の通り、体内に石灰質の「甲(こう)」を持っているのが特徴で、丸みを帯びたフォルムが愛らしいイカです。
アオリイカが中層を泳ぎ回るのに対し、コウイカは海底付近の砂地や泥地に潜んでいることが多い種類です。

コウイカを狙う際は、エギを底からあまり離さないように動かすのがコツとなります。
ズルズルと底を引きずったり、小さく跳ねさせたりするアクションが効果的です。
アタリは「重くなる」ような感覚が強く、根掛かりと勘違いしやすいですが、慎重にリールを巻くと独特の重厚感を味わえます。

コウイカは墨を大量に吐くことでも有名で、取り込みの際には注意が必要です。
しかし、その身は非常に厚みがあり、モチモチとした食感と濃厚な甘みは多くのファンを魅了しています。
アオリイカの活性が低い時でも、底を丁寧に探ることでコウイカが遊んでくれることが多いため、ボウズ(一匹も釣れないこと)を避けるための心強い味方です。

春から夏にかけての主役!ケンサキイカ

地域によっては「マイカ」や「アカイカ」とも呼ばれるケンサキイカも、エギングで狙えるターゲットです。
ケンサキイカは、細長い胴体と尖った先端が特徴で、非常に美しい姿をしています。
主にオフショア(船釣り)での「イカメタル」が有名ですが、初夏から夏にかけては接岸するため、堤防からのショアエギングでも狙うことが可能です。

ケンサキイカは夜行性が強いため、夜釣りがメインとなります。
常夜灯のある堤防など、明かりに集まってくるベイト(エサとなる小魚)を追ってやってきます。
アオリイカ用のエギよりも少し小さめのサイズ(2.0号〜3.0号)を使用すると、反応が良くなることが多いです。

このイカの魅力は何と言ってもその食味の良さです。
イカの中でもトップクラスの甘みを持ち、柔らかい身は刺身にすると絶品です。
また、群れで行動していることが多いため、一匹釣れるとその周辺で連続ヒットする可能性が高いのもエギングファンには嬉しいポイントといえるでしょう。

冬の寒さの中で楽しむヤリイカ

ヤリイカは、冬から初春にかけての寒い時期にシーズンを迎えるイカです。
名前の通り、槍のように細長くシュッとしたシルエットが特徴です。
水温が下がる時期に産卵のために浅場へやってくるため、冬の厳しい寒さの中でもエギングを楽しむことができます。

ヤリイカ狙いのエギングでは、通常のエギに加えて「キビナゴ」などの餌を巻き付ける「邪道エギング」と呼ばれるスタイルも人気があります。
活性が低い時期でもエサの匂いと味で誘うことができるため、非常に効率的です。
レンジ(泳いでいる層)は日によって異なりますが、基本的には低層から中層をスローに誘うのが基本となります。

冬の釣りは過酷ですが、釣りたてのヤリイカを味わえるのは釣り人の特権です。
透き通った身はコリコリとした歯ごたえがあり、噛めば噛むほど上品な甘みが広がります。
寒さ対策を万全にして、冬の静かな夜の海でヤリイカと向き合う時間は、他では味わえない風情があります。

エギングタックルで狙える美味しい外道(魚・タコ)たち

エギングをしていると、本来の目的であるイカ以外の生き物がヒットすることがあります。
これらは「外道(げどう)」と呼ばれますが、エギングで釣れる外道は美味しい魚や面白いターゲットが非常に多いのが特徴です。
エギというルアーが、いかに魚にとっても魅力的な獲物に見えているかが分かります。

足元を狙えばヒットするカサゴ・メバル

エギングの合間に、堤防の際やテトラポッドの周りを探っていると、カサゴ(ガシラ)やメバルといった根魚(ロックフィッシュ)が釣れることがあります。
これらの魚は、岩の隙間や海藻の中に潜んで、目の前を通る獲物を待ち構えています。
エギが着底した瞬間や、ゆっくりと底付近を移動している時にガツンと食いついてくるのです。

カサゴは大きな口を持っており、3.5号といった大きなエギにも果敢にアタックしてきます。
アタリは非常に明確で、イカのような「ヌン」とした重みではなく、魚特有の叩くような引きが手に伝わります。
メバルも同様に、特に夜間のエギングでは表層付近まで浮上していることがあり、フォール中のエギをひったくるように持っていくことがあります。

これらの根魚は、煮付けや唐揚げにすると非常に美味しい高級魚です。
専門的に狙う場合はジグヘッドとワームを使うのが効率的ですが、エギでも十分に釣ることが可能です。
もしイカの反応がない時は、足元の障害物周りを優しく探ってみると、嬉しいお土産を確保できるかもしれません。

砂地で不意に食いついてくるヒラメ・マゴチ

砂浜(サーフ)や砂地の混じる堤防でエギングをしていると、フラットフィッシュと呼ばれるヒラメやマゴチがヒットすることがあります。
彼らは砂の中に身を隠し、上空を通る小魚を狙っています。
エギが左右にダート(急激な方向転換)する動きは、パニックを起こしたベイトフィッシュに見えるため、激しいバイトを誘発します。

ヒラメやマゴチが掛かった場合、イカとは比較にならないほどの強力な引きを見せます。
エギングロッドはしなやかで感度が良いため、魚とのやり取りは非常にスリリングです。
ただし、エギには返し(バーブ)がない傘状の針(カンナ)しか付いていないため、魚の激しい首振りをいなさないと、すぐに針が外れてしまうので注意が必要です。

特に朝マズメや夕マズメといった時間帯は、これらの大型肉食魚の活性が上がります。
エギを底から少し浮かせた状態でアクションさせていると、下から突き上げるようにヒットしてくることがあります。
意図せず高級魚が釣れる喜びは、エギングの奥深さを教えてくれる瞬間でもあります。

強烈な引きを楽しめる青物やシーバス

回遊魚である青物(サバ、イナダ、シオなど)や、シーバス(スズキ)も、エギを餌と認識して襲いかかってくることがあります。
特にエギを高速でシャクっている際や、表層付近を素早く動かしている時に、突然ひったくるようなアタリが出ることがあります。
これらは非常にスピードがあり力が強いため、ドラグ(糸が切れないように逆転する機構)を鳴らしながら走り回るエギングロッドの極限のしなりを体感できます。

青物が回遊してくると、イカは捕食を恐れて警戒心が強くなり、釣れにくくなることがあります。
しかし、その代わりに青物自体がターゲットになり得ます。
もし水面で小魚が追いかけられているような状況(ナブラ)が発生したら、エギを魚に見立てて早巻きしてみるのも一つの手です。

ただし、エギのカンナは魚の硬い口に刺さりにくいため、慎重なやり取りが求められます。
強引に寄せようとするとカンナが伸びてしまったり、身切れしてしまったりすることがあります。
じっくりと体力を奪いながら、最後はネット(タモ網)を使って確実にランディングすることが成功の鍵となります。

エギを引きずるだけで釣れるマダコ

エギングで釣れる魚以外の代表格といえば、マダコです。
コウイカを狙って底をトレース(なぞるように引く)している時や、堤防の壁際を狙っている時に、ヌーッと重くなるような独特の重みが伝わります。
タコはエギを抱え込むと、そのまま岩や底に張り付いてしまう性質があるため、違和感を感じたら一気に引き剥がす必要があります。

タコは非常に賢く、エギの派手な色やキラキラした反射に興味を持ちます。
最近では「タコエギ」というタコ専用のエギも販売されていますが、通常のアオリイカ用のエギでも十分に釣ることが可能です。
特に足場が良い堤防の基礎部分などはタコの隠れ家になっていることが多いため、イカの反応がない時はタコを意識して底を叩いてみるのも面白いでしょう。

タコを狙う際の注意点として、漁業権の設定されている場所があります。
地域によっては一般の人がタコを釣ることが禁止されている場合があるため、事前に釣り場のルールを確認しておくことが重要です。
楽しく安全に釣果を得るために、最低限のマナーを守りましょう。

季節ごとに変わるエギングのターゲットと釣り方のコツ

海の中は、季節の移り変わりとともに大きく環境が変化します。
エギングで釣れる魚やイカも、水温の変化や餌となる生物の動きに合わせて入れ替わっていきます。
それぞれの季節に応じた最適なターゲットを知ることで、一年中エギングを楽しむことが可能になります。

春は大型のアオリイカと産卵期の魚を狙う

春はエギングファンにとって最大の盛り上がりを見せるシーズンです。
海水温が上昇し始めると、深場にいた大型のアオリイカが産卵のために浅場の藻場へとやってきます。
「親イカ」と呼ばれるこの時期の個体は、非常に知能が高く警戒心も強いですが、掛かった時の重厚感は格別です。

この時期は、魚たちの動きも活発になります。
産卵を控えたマダイが浅場に差してきたり、冬を越したシーバスがベイトを追って岸に近づいたりします。
春のエギングでは、スローなアクションを基本としつつ、時折大きくエギを見せることで、イカだけでなくこれらの大型魚を惹きつけることができます。

また、海藻(アマモやホンダワラ)が繁茂する時期でもあるため、根掛かりを恐れずにその隙間をタイトに狙うことが重要です。
イカも魚も海藻を隠れ家や産卵場所に利用しているため、障害物の周辺をどのように攻めるかが釣果を左右します。
春の温かい日差しの中で、大物との出会いを期待して粘り強く竿を振ってみましょう。

夏は夜釣りのケンサキイカと小型の回遊魚

夏の海は、日中の気温が非常に高くなるため、釣り人も魚も夜間に活動的になる傾向があります。
この時期のメインはケンサキイカです。
ケンサキイカは夜の明かりに集まる性質があるため、夕涼みを兼ねた夜のエギングが非常に快適で効率的です。

また、夏は小型の青物(ペンペンと呼ばれるシイラの幼魚や、サバ、カツオなど)が活発に動き回ります。
これらは非常に視力が良く、素早い動きに反応するため、エギを激しくダートさせるアクションが効果を発揮します。
魚の反応が多い時は、エギのカラーをシルバーやブルーといった小魚に近いものに変えてみると良いでしょう。

さらに、夏の終わりには「新イカ」と呼ばれるその年に生まれたアオリイカの子供たちが姿を見せ始めます。
まだ小さいためリリース(逃がしてあげること)が推奨されますが、エギを追いかけてくる姿を見ているだけでも癒やされます。
暑さ対策を万全にしつつ、生命力に溢れる夏の海を満喫するのが、この時期の楽しみ方です。

秋は数釣りのアオリイカと活性の高いロックフィッシュ

秋はエギングの最盛期といえます。
春に生まれたアオリイカが成長し、好奇心旺盛なままエサを求めて積極的にエギを追いかけます。
数釣りが期待できる時期であり、初心者の方がエギングの基礎を学ぶのに最も適した季節です。

この時期は、冬に向けて荒食いをする根魚たちも非常に活性が高まります。
特にキジハタ(アコウ)などの高級根魚が、エギを小魚と思って猛烈にアタックしてくることがあります。
秋のエギングでは、イカを狙いつつも底付近を丁寧に探ることで、根魚との遭遇率も高くなります。

秋の海はベイトフィッシュが豊富で、あらゆる生き物が捕食モードに入っています。
エギをキャストするたびに何らかの反応があることも珍しくありません。
朝夕の涼しい時間帯に、高活性なイカと魚の両方を狙える秋は、釣り人にとって最も贅沢な時間を提供してくれます。

冬は深場に潜むヤリイカと越冬する根魚

冬になると海水温が下がり、多くの魚は活動を休止したり深場へ移動したりします。
しかし、そんな冬こそ主役となるのがヤリイカです。
北風に耐えながら、澄んだ冬の夜空の下でヤリイカを狙うエギングは、玄人好みの趣があります。

また、冬は大型のカサゴやアイナメといった根魚の産卵期とも重なり、岸近くで良型が狙えるチャンスでもあります。
水温が低い時期は魚の動きが鈍いため、エギをあまり激しく動かさず、底付近をじっくりと見せるようなアプローチが有効です。
「ステイ」と呼ばれる、エギを動かさずに止めておく時間を長めに取ることが、低活性な冬の魚を食わせるコツとなります。

冬の海は透明度が高く、サイトフィッシング(目で見ながらの釣り)が楽しめることもあります。
厳しい環境ではありますが、釣り場が混雑しにくいというメリットもあります。
静寂に包まれた冬の海で、微かなアタリを察知して合わせを入れる瞬間の緊張感は、一度味わうと病みつきになります。

エギング中に魚を狙うための装備とテクニック

エギングをしている最中に、明らかに魚がいる気配を感じることがあります。
あるいは、イカの反応がない時に気分転換で魚を狙ってみたくなることもあるでしょう。
ここでは、エギングタックルのまま魚を効率的に釣るためのテクニックと、持っておくと便利なアイテムを紹介します。

ルアー(ジグヘッド)を忍ばせておくのがポイント

エギングロッドは非常に汎用性が高く、数グラムから十数グラムのルアーを投げるのに適しています。
バッグの片隅に、数個のジグヘッドとワーム、あるいは小型のメタルジグを忍ばせておくだけで、ターゲットは劇的に増えます。
エギで反応がない時、魚がいそうな根の周りにワームを落とし込めば、すぐにカサゴやメバルが応えてくれるはずです。

最近では「マイクロショアジギング」と呼ばれる、5g〜15g程度の軽いメタルジグを使った釣りも流行っています。
エギングロッドであれば、これらのルアーも快適に操作できます。
青物のボイル(小魚を追い回す水しぶき)が発生した際、エギからメタルジグにサッと付け替えるだけで、チャンスを確実にものにできます。

予備のルアーを持つ際は、エギと同じスナップで連結できるものを選ぶと交換がスムーズです。
釣り場で糸を結び直す手間を省くことで、時合(魚がよく釣れる時間)を逃さずに済みます。
「イカも釣りたいけれど、お土産の魚も欲しい」という欲張りなスタイルを、エギングタックル一つで実現しましょう。

エギそのものに魚が食いついてくる理由

なぜイカを釣るためのエギに魚が食いついてくるのでしょうか。
その最大の理由は、エギが魚にとって魅力的な「小魚やエビ」に見えるからです。
エギの造形は非常にリアルで、布の質感や大きな目玉は、肉食魚の食欲を強く刺激します。

さらに、エギング特有のアクションである「ダート」は、小魚が逃げ惑う動きを完璧に再現しています。
多くのフィッシュイーター(魚を食べる魚)は、規則正しい動きよりも、不規則で急激な動きに反射的に反応します。
このため、シーバスや青物がエギを猛追し、一口で飲み込もうとするのです。

また、エギには羽根(鳥毛)が付いており、これが水中での波動を生みます。
視覚だけでなく、側線(魚が振動を感じる器官)にも訴えかけることで、濁りがある時でも魚に気づかせることができます。
魚がエギを襲うのは単なる偶然ではなく、エギがルアーとして極めて高い完成度を持っている証拠と言えるでしょう。

魚の気配を感じた時のエギのアクション

もしエギング中に魚のアタックがあると感じたら、少しだけアクションを変えてみるのが効果的です。
イカを狙う際はフォール(沈下)時間を長く取りますが、魚を意識する場合は「横の動き」や「巻きの動き」を強調してみましょう。
シャクリのピッチを早くしたり、リールを数回早く巻いてから止める「ストップ&ゴー」などが有効です。

魚は動いているものに対して強く反応するため、エギを止める時間を短くし、常に動きを見せるのがポイントです。
特に青物を狙う場合は、水面近くを滑走させるようにエギを動かすと、水面を割って激しくバイトしてくることがあります。
逆に根魚を狙う場合は、底付近で小さく小刻みに動かし、エビが砂を跳ね上げている様子を演出します。

【魚を狙う際のエギ操作のコツ】

1. シャクリのピッチを早くし、逃げるベイトを演出する。

2. フォール時間を短めにし、魚に見切られる隙を与えない。

3. 時折、リールの早巻き(リトリーブ)を混ぜてリアクションを誘う。

魚が釣れた場合の取り込みと注意点

エギング中に魚がヒットした際、最も気をつけなければならないのがランディング(取り込み)です。
前述の通り、エギのカンナは針が細く、返しがありません。
魚が暴れて糸が緩んだ瞬間に、いとも簡単に針が抜けてしまいます。
常に糸を張った状態(テンションをかけた状態)を維持し、ロッドの弾力を使って魚のパワーを吸収しましょう。

また、大きな魚が掛かった場合、無理に抜き上げようとするとロッドの破損に繋がります。
エギングロッドは先端が繊細なため、過度な負荷には弱いです。
必ずタモ網を使用するか、波を利用してゆっくりと陸に滑り込ませるようにしてください。

魚が釣れた後も注意が必要です。
カンナは多数の細い針が集まっているため、魚の口から外す際に指に刺さりやすいです。
暴れる魚からエギを外す時は、必ずプライヤー(ペンチ)を使い、怪我をしないように細心の注意を払いましょう。
安全に配慮しながら、予想外のゲストとの出会いを楽しみましょう。

エギングをより楽しむための応用とマナー

エギングは単にイカや魚を釣るだけでなく、そのプロセスや海の環境そのものを楽しむ趣味です。
より多くのターゲットに出会い、長く釣りを続けていくためには、いくつかの応用知識と守るべきマナーがあります。
これらを意識することで、あなたのフィッシングライフはより豊かになるでしょう。

ターゲットに合わせたエギのサイズ選び

エギのサイズ選びは、その日釣れる魚やイカの大きさに合わせるのが基本です。
一般的に、秋の小型イカには2.5号〜3.0号、春の大型イカには3.5号〜4.0号が使われます。
しかし、釣れる魚の種類を意識する場合、この基準を少し柔軟に考えてみましょう。

例えば、アジやサバといった口の小さい魚が回遊している時は、あえて2.0号程度の極小エギを使うことで、魚のヒット率を上げることができます。
逆に、大型のヒラメやシーバスがいる気配があるなら、存在感のある3.5号のエギを使い、しっかりとした波動でアピールするのが正解です。
エギのサイズを変えることは、ルアーフィッシングにおける「マッチ・ザ・ベイト(餌の大きさに合わせる)」の基本に通じます。

また、エギの沈下速度(フォールスピード)も重要です。
根魚を狙うなら早く沈むタイプ、中層のイカをじっくり狙うならゆっくり沈むシャロータイプというように、状況に応じて使い分けましょう。
エギケースの中に、サイズや沈下速度の異なるバリエーションを揃えておくことが、あらゆるターゲットに対応するための秘訣です。

釣り場の状況を見て狙う魚を変える判断力

優れた釣り人は、海の状況を観察して柔軟に狙いを変えます。
例えば、潮が動かなくなってイカの反応がピタッと止まった時は、イカも休息モードに入っていることが多いです。
そんな時は、潮の影響を受けにくい足元の壁際を探ってカサゴを狙う、といった切り替えが釣果を伸ばします。

逆に、小魚が逃げ惑うナブラが発生したり、鳥が海面に突っ込んでいる(鳥山)が見えたりした場合は、イカ狙いを一時中断してでも表層を狙うべきです。
このようなチャンスは短時間で終わってしまうことが多いため、瞬時に「今は何を狙うのが最適か」を判断する力が求められます。
状況に固執せず、海が教えてくれるサインを見逃さないようにしましょう。

このような判断力を養うには、何度もフィールドに足を運ぶことが一番の近道です。
「今日は何が釣れるかな?」と常にワクワクしながら観察する心を持ち続けることで、エギングの楽しみ方は無限に広がっていきます。

外道として釣れた魚のリリースと持ち帰りのルール

エギングで釣れる魚の中には、非常に美味しいものが多いですが、むやみに全ての魚を持ち帰るのは控えましょう。
特に根魚(カサゴやキジハタなど)は成長が非常に遅く、その場所の個体を釣り尽くしてしまうと、再び釣れるようになるまで長い年月がかかります。
小さな個体や、食べきれない分は積極的にリリースする優しさを持ってください。

リリースする際は、魚体に直接触れるのを避け、できれば水中で針を外してあげるのが理想です。
人間の体温は魚にとっては「火傷」のようなダメージになるため、触れる場合は手を水で冷やしてからにしましょう。
また、針を飲まれてしまった場合は無理に引き抜かず、ハリス(糸)を切って逃がしてあげる方が生存率は高まります。

一方で、持ち帰って美味しくいただくことも釣りの醍醐味です。
持ち帰る際は、しっかりと血抜きをして氷の効いたクーラーボックスに入れ、鮮度を保つ努力をしましょう。
命をいただくことへの感謝を忘れず、海の恵みを大切に扱うことが釣り人のマナーです。

【リリースの基準例】
・カサゴなどの根魚は15〜20cm以下ならリリース。
・新イカ(秋の小さなイカ)は、コロッケサイズ以下ならリリースを検討しましょう。
・産卵期の魚やイカも、将来の資源保護のためにリリースする選択肢があります。

安全に楽しむためのライフジャケット着用

エギングに限らず、海での釣りには常に危険が伴います。
テトラポッドからの転落や、急な高波による事故は後を絶ちません。
エギングで釣れる魚を追いかけるあまり、足元がおろそかになってしまうのは非常に危険です。
自分の命を守るために、必ずライフジャケットを正しく着用してください

最近では、動きを妨げない腰巻きタイプや肩掛けタイプの自動膨張式ライフジャケットが普及しています。
エギングは長時間シャクリ続ける動作を繰り返すため、軽量で動きやすいモデルを選ぶのがおすすめです。
また、滑りやすい磯場や堤防では、専用のスパイクシューズやフェルトブーツを履くことも、安全確保には欠かせません。

安全な装備を整えることは、自分のためだけでなく、家族や釣り場を守ることにも繋がります。
事故が発生すると、その釣り場が立ち入り禁止になってしまうこともあります。
末永く釣りを楽しみ、豊かな海の恵みを受け続けるために、安全第一の精神でフィールドへ向かいましょう。

エギングで釣れる魚を理解して釣果を最大化しよう

まとめ
まとめ

エギングは、アオリイカを筆頭にさまざまな種類のイカを狙えるだけでなく、思わぬ高級魚や力強い引きを見せる青物まで釣れる、非常にエキサイティングな釣りです。
ターゲットとなる生き物の習性や、季節ごとの変化を理解することで、一回の釣行で得られる喜びは数倍にも膨らみます。

本命のイカをストイックに追い求めるのも素晴らしい楽しみ方ですが、時には周りを見渡して、その時々に釣れる魚たちと遊んでみるのも良いでしょう。
カサゴの煮付け、ヒラメの刺身、ケンサキイカの甘みなど、エギングタックル一つで手に入るご馳走は実に多彩です。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひ幅広い視野を持って海と向き合ってみてください。

最後に、エギングを通じて出会う自然や生き物への敬意を忘れずに。
マナーを守り、安全な装備で釣果を積み重ねていくことで、あなたのエギングライフはより深く、充実したものになるはずです。
次の釣行で、素晴らしいターゲットとの出会いがあることを心から願っています。

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