シーバスフィッシングにおいて、圧倒的な食わせの力を持つルアーとして知られるのがピックアップの「ワスプスラローム」です。その独特なS字アクションは、スレた魚やマイクロベイトを偏食しているターゲットに非常に効果的です。
しかし、ショップに行くと多くのカラーバリエーションが並んでおり、どれを選べば良いのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。特にワスプスラロームはサイズ展開もあり、状況に合わせた使い分けが釣果を大きく左右します。
この記事では、ワスプスラロームのおすすめカラーを状況別に詳しく解説し、なぜその色が釣れるのかという理由まで踏み込んでご紹介します。これから導入を考えている方も、カラー選びで悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。
ワスプスラロームのおすすめカラーと基本の選び方

ワスプスラロームのポテンシャルを最大限に引き出すためには、まず基本となるカラーを揃えることが重要です。このルアーは特に「銀粉(ぎんぷん)」を多用したカラーが有名で、小沼正弥氏のこだわりが詰まっています。
銀粉カラーは、一般的なホログラムとは異なる独特の輝きを放ちます。これはベイトフィッシュの鱗が剥がれ落ちる瞬間の煌めきを再現したもので、食い渋るシーバスのスイッチを強烈に入れる効果があります。
まずは、どんなフィールドでも通用する王道のカラーから見ていきましょう。基本となるカラーを軸に、その日の水色や光量に合わせてローテーションしていくのが釣果を伸ばす近道となります。
最も汎用性が高い「銀粉系カラー」の威力
ワスプスラロームを語る上で欠かせないのが、銀粉(ぎんぷん)を纏ったカラーラインナップです。通常のキラキラしたホログラムとは違い、銀粉は水中で細かく、かつ複雑な反射を繰り返すのが特徴です。
特にデイゲームや常夜灯周りなどの光がある状況では、この銀粉の輝きが本物の小魚のように見えます。派手すぎないナチュラルなアピールができるため、スレた場所やクリアウォーターで最も頼りになるカラーと言えます。
定番の「銀粉イワシ」や「銀粉カタクチ」などは、季節を問わず活躍します。まずはこの銀粉系を1つ持っておくだけで、ボウズ(1匹も釣れないこと)を回避できる確率がぐっと高まるでしょう。
ナイトゲームの定番「パール・チャート系」
夜間のシーバス釣りに欠かせないのが、視認性とアピール力を兼ね備えたパール系やチャート系のカラーです。ワスプスラロームの滑らかなS字アクションと膨張色の組み合わせは、夜の暗い水中で魚に強く存在感を伝えます。
パール系は、月明かりや街灯の光を柔らかく反射し、シーバスが下から見上げた時にシルエットがはっきりしすぎない絶妙なアピールを行います。一方でチャート系は、濁りが入っている時や、より強く魚にアピールしたい時に有効です。
特にナイトゲームでは、魚がルアーを見つけやすいことが大前提となります。「パールチャート」や「チャートバック」といったカラーは、釣り人からもルアーの軌道が見えやすいため、狙ったピンポイントを通す際にも役立ちます。
マイクロベイト攻略に必須の「クリア系カラー」
春先のハク(ボラの稚魚)やアミ、シラスといったマイクロベイトを偏食している状況では、ルアーのシルエットをぼかすことが重要です。ここで活躍するのがクリア(透明)系のカラーです。
ワスプスラロームは50Sという小型サイズもあり、これにクリアカラーを組み合わせることで、本物の小さなベイトに擬態させることができます。透けることで光の透過率が高まり、魚に見切られにくくなるのがメリットです。
「クリア銀粉」や「ハーフクリア」といったカラーは、一見アピール力が弱そうに見えますが、激戦区のフィールドやベイトが小さい時には唯一無二の武器となります。タフなコンディションこそクリア系の出番です。
ワスプスラロームのカラー選びのポイント
・デイゲームや澄み潮なら「銀粉系」
・ナイトゲームや濁り潮なら「パール・チャート系」
・マイクロベイトや激スレ時には「クリア系」
シチュエーション別で使い分けるカラーローテーション

ルアーのカラー選びで最も大切なのは、現場の状況に合わせることです。水の色、空の明るさ、そしてベイトの種類によって、魚にとっての「見え方」は刻一刻と変化していきます。
ワスプスラロームはシンキングペンシル(沈むタイプのルアー)でありながら、水面直下を引けるモデルです。そのため、水面の色や光の差し込み具合にカラーが大きく影響されます。
ここでは、代表的な3つのシチュエーションにおいて、どのようなカラーを選択すべきかを具体的に解説します。迷った時のガイドラインとして活用してください。
晴天のデイゲームで効く反射重視のカラー
日中の釣果を伸ばすためには、太陽の光をどう利用するかが鍵となります。晴天時は水中に光がしっかり届くため、魚の視覚も非常に敏感になっています。ここでは「リアクション(反射的な食いつき)」を狙うカラーが有効です。
「銀粉ゴールド」や「メッキ系」のカラーは、強いフラッシング(光の反射)を放ち、遠くにいる魚にもルアーの存在を知らせます。ワスプスラロームの左右に揺れるアクションと合わさることで、明滅効果が生まれ、魚に口を使わせるきっかけを作ります。
また、青空が水面に映り込む状況では、背中が青い「ブルー系」のカラーも馴染みが良くおすすめです。自然な見た目の中に、銀粉の煌めきが混ざることで、違和感を与えずに誘い続けることが可能になります。
雨後や増水時の濁り潮で目立たせるカラー
雨が降った後や、川からの濁りが入った状況では、水中の視界が極端に悪くなります。このような時は、ナチュラルなカラーでは水の色に紛れてしまい、シーバスに気づいてもらえません。
こうした状況で最も強いのが、コントラストがはっきりした「マットチャート」や「オレンジ」といった派手な色です。濁った水の中でもシルエットが際立ち、魚がターゲットを捕捉しやすくなります。
また、濁りの中では「ブラック(黒)」も意外な効果を発揮します。黒は光を反射しませんが、濁りの中で最もシルエットが濃く出る色なので、下から見上げるシーバスにとっては非常に見つけやすいカラーとなります。
常夜灯下や月夜のナイトゲームでの選択
夜の釣りであっても、光が全くないわけではありません。港湾部の常夜灯周りや、満月の夜などは、意外と水中は明るいものです。このような状況では、あまりに派手すぎるカラーは魚を警戒させてしまうことがあります。
おすすめなのは「ハーフパール」や「ゴースト系」のカラーです。光を適度に通しつつ、ぼんやりとした輪郭を見せることで、シーバスに「本物の餌かもしれない」と錯覚させることができます。
逆に、全く光がない暗闇のエリア(オープンエリアなど)では、ルアーをしっかり見せるために「全身パールホワイト」や「グロー(夜光)」が入ったカラーを選ぶのがセオリーです。状況に合わせて「見せすぎない」か「しっかり見せる」かを判断しましょう。
サイズ別の使い分けとおすすめカラーの関係

ワスプスラロームには、オリジナルサイズの80Sと、ダウンサイジングモデルの50Sが存在します。サイズが変われば、当然それに合わせるべきカラーの考え方も少し変化します。
大きいサイズはアピール力を重視し、小さいサイズは食わせを重視するというのが一般的な考え方ですが、ワスプスラロームの場合はどちらも「食わせ」の能力が非常に高いルアーです。
それぞれのサイズ特性を理解した上で、どのようなカラーを合わせるとより効果的なのかを深掘りしていきましょう。サイズとカラーの相乗効果で、さらなる釣果を目指します。
ワスプスラローム80Sに合わせたいメインカラー
80Sは自重があり、飛距離も出せるため、広範囲を探るパイロットルアー(最初の一投目に投げるルアー)としての役割も担います。そのため、広範囲から魚を呼ぶアピール力のあるカラーが必要です。
特におすすめなのは「銀粉レインボー」や「コットンキャンディ」といったマルチカラー系です。複数の色が入っていることで、様々な水の色に対応しやすく、遠くの魚にも視覚的な変化を与え続けることができます。
また、秋のイナッコ(ボラの幼魚)パターンなど、ベイトが少し大きくなる時期には、シルバーのフラッシングが強いカラーが効果的です。80mmというサイズ感を活かしつつ、銀粉の輝きでターゲットを魅了しましょう。
ワスプスラローム50Sで狙う超ナチュラルカラー
50Sは全長50mmというコンパクトなサイズで、食わせに特化したモデルです。主に春のマイクロベイトパターンや、初夏のハクパターンで猛威を振るいます。このサイズに求めるのは、圧倒的な「馴染み」です。
おすすめは「クリアチャート」や「クリアピンク」といった、クリアベースに少しだけ色がついたタイプです。ルアー自体が小さいため、派手な色でもシルエットが小さく、魚に過度なプレッシャーを与えません。
また、干潟や河川のシャロー(浅場)で使う場合は、お腹側がオレンジや赤になっているカラーも有効です。ボトム(底)を意識している魚に対して、チラチラと見えるお腹の色がバイト(食い付き)のトリガーになります。
季節によるサイズとカラーのコンビネーション
シーバスフィッシングは季節によってメインとなるベイトが変わるため、それに合わせたサイズとカラーの組み合わせが重要です。春先は50Sのクリア系から入り、徐々にサイズとアピールを上げていくのが定石です。
夏場は高水温で魚の活性が上がる反面、水が濁りやすいため、80Sのチャート系やゴールド系が活躍します。秋はベイトが豊富になるため、80Sの銀粉系で本物の群れに紛れ込ませるような使い方が効果的です。
冬の低活性時には、再び50Sのような小さなルアーが活躍しますが、この時は「デッドスロー(非常にゆっくり巻くこと)」で見せるために、視認性の高いホワイト系やクリアレッドなどが使いやすくなります。
ワスプスラローム50Sは、シーバスだけでなくメバルやチヌ(クロダイ)にも非常に効果的です。ライトゲームで使う場合は、さらにクリア感の強いカラーを揃えておくと、ターゲットの幅が広がります。
ワスプスラロームのポテンシャルを引き出すアクションとカラー

ワスプスラロームの最大の特徴は、誰が投げても綺麗なS字を描く「スラロームアクション」です。しかし、ただ巻くだけではなく、カラーの特性を意識した使い分けをすることで、さらに釣果を伸ばせます。
アクションの質と、ルアーの色の見え方は密接に関係しています。左右に振れる動きの中で、どのように色が変化して見えるかをイメージすることが、釣れるアングラー(釣り人)への第一歩です。
ここでは、ワスプスラロームが得意とする3つのテクニックと、それに相性の良いカラーについて詳しく解説していきます。
ただ巻きにおける「明滅効果」を意識したカラー
ワスプスラロームを一定のスピードで巻くと、左右にゆったりと蛇行します。この時、ルアーの側面と背中、お腹が交互に魚の視界に入ります。ここで重要になるのが、背中と側面の色のコントラスト(色の差)です。
例えば「黒い背中」と「銀色の側面」を組み合わせたカラーは、アクションのたびに色が激しく入れ替わる「明滅効果」を生みます。このチカチカとした色の変化が、魚の本能を刺激してバイトを誘発します。
逆に、コントラストの少ないワントーンのカラーは、アクションがナチュラルに見えるため、魚がルアーをじっくり追っている時に見切られにくいという利点があります。状況に応じて、色の「強弱」を使い分けましょう。
ドリフト釣法で活きる「透け感」と「反射」
流れに乗せてルアーを流す「ドリフト」は、ワスプスラロームが得意とするテクニックの一つです。流れに逆らわずに漂わせるため、ルアーはより自然なベイトの動きに近づきます。
この釣り方で重要なのは、水の色に溶け込みつつ、時折キラリと光る「銀粉クリア系」です。流されている間はクリア成分で気配を消し、流れの変化でルアーがヒラを打った瞬間に銀粉が光ることで、食わせの間を作ります。
また、ナイトゲームのドリフトでは、パール系カラーが非常に有効です。暗い水中でもぼんやりと光を反射し続けるため、魚がルアーを見失いにくく、確実にバイトまで持ち込むことができます。
ストップ&ゴーでターゲットを誘うカラー
ワスプスラロームはシンキング(沈む)設定のため、リールを巻くのを止めるとフォール(沈下)します。このフォール姿勢も非常に安定しており、食わせのタイミングとして優秀です。
フォール中に魚に気づいてもらうためには、お腹側のカラーが重要になります。多くのルアーはお腹が白やシルバーですが、ここにあえて「オレンジ」や「赤」が入っているカラーを選ぶと、フォール中のアピール力が増します。
巻いている時の左右の動きから、止めた瞬間の縦の動きへの変化。この瞬間の色の見え方の違いが、追ってきたシーバスに「今だ!」と判断させる材料になります。フォールを多用するなら、お腹の色にも注目してみましょう。
| テクニック | 推奨カラー | 狙える効果 |
|---|---|---|
| ただ巻き | 背黒シルバー系 | 明滅による反射的バイト |
| ドリフト | クリア銀粉系 | 自然な漂いと一瞬の輝き |
| ストップ&ゴー | 腹オレンジ・赤系 | フォール時の視認性向上 |
現場で迷わない!ワスプスラローム厳選おすすめ3色

ここまで様々なカラーについて解説してきましたが、「結局、最初に買うならどれがいいの?」という方もいるでしょう。多くのカラーラインナップの中から、これだけは持っておきたい厳選の3色を絞り込みました。
この3色があれば、日本の多くのフィールドにおいて、デイゲームからナイトゲーム、澄み潮から濁り潮まで、おおよその状況をカバーすることが可能です。
迷った時は、この「三種の神器」とも言えるカラーを揃えるところから始めてみてください。それぞれの役割が明確なので、現場でのローテーションに迷いがなくなります。
不動のセンター「銀粉イナッコ」
まず1つ目は、ワスプスラロームの代名詞とも言える銀粉カラーから「銀粉イナッコ」です。全国どこのフィールドにも存在するボラの幼魚をモチーフにしており、マッチザベイト(餌に合わせること)の基本となります。
適度なフラッシングと、水に馴染むナチュラルなカラーリングは、まさに「迷ったらこれ」という存在です。日中の港湾部から、夜の河川まで、場所を選ばず使える高い汎用性が魅力です。
銀粉特有のヌメリ感のある輝きは、プラスチック特有の不自然さを消してくれるため、シーバスがルアーのすぐ近くまで寄ってきても見切られにくいという強みがあります。
夜の切り札「パールチャート」
2つ目は、視認性抜群の「パールチャート」です。ナイトゲームをメインにするアングラーであれば、絶対に外せないカラーと言えるでしょう。暗闇の中でもシーバスが発見しやすく、遠くからでも魚を呼び寄せます。
特に都市近郊の河川や、街灯の多いエリアでは、パールベースのカラーが周囲の光をうまく拾ってくれます。また、チャート(蛍光色)が入っていることで、濁りが発生した際にもそのまま使い続けられる強みがあります。
「とにかくまずは1匹釣りたい」という初心者の方にもおすすめのカラーで、魚の反応を得やすいのが特徴です。自分のルアーがどこにあるか分かりやすいため、操作の練習にもなります。
タフコンディションの救い「クリア系(銀粉クリアなど)」
3つ目は、クリアベースのカラーです。特に「銀粉クリア」のように、透明なボディの中に銀粉が散りばめられているタイプが最強です。他のルアーにスレてしまった状況や、水が非常に澄んでいる時に威力を発揮します。
ルアーの存在をあえて隠し、アクションによる波動と、銀粉による最小限の輝きだけで誘います。これは、餌が豊富すぎてルアーが見切られる状況や、プレッシャーの高い有名ポイントでこそ真価を発揮するカラーです。
多くの人が派手なカラーを投げた後に、このクリア系を投入すると、それまで沈黙していた場所から突然魚が飛び出してくることがあります。まさに「隠し玉」として持っておくべき一色です。
ワスプスラロームのおすすめカラーで釣果を伸ばすまとめ
ワスプスラロームは、その独自のS字アクションと銀粉カラーの組み合わせにより、従来のルアーでは口を使わなかったシーバスを惹きつける力を持っています。
おすすめカラーの選び方をまとめると、まずは「銀粉系」「パール・チャート系」「クリア系」の3つのカテゴリーを意識して揃えることが、安定した釣果への近道です。これらを状況に合わせてローテーションさせることで、どんなフィールドでも対応できるようになります。
デイゲームでは光を反射させる銀粉やメッキ系、ナイトゲームでは膨張色のパール系、そしてマイクロベイトや激スレ時にはクリア系。この基本原則を覚えておくだけで、カラー選びの迷いはなくなります。
サイズについても、パイロットルアーとしての80S、食わせの切り札としての50Sを使い分けることで、さらに戦略の幅が広がります。ワスプスラロームの特性を理解し、適切なカラーを選択して、ぜひ自己ベストのシーバスを狙ってみてください。



